家族の体調不良時も慌てない!家事・育児を乗り切る時短術
家事や育児に追われる日々の中で、予期せぬ家族の体調不良は大きな負担となります。特に、年齢の異なるお子さんが複数いるご家庭では、看病に加えて他の家族のケアや普段通りの家事もこなさなければならず、「一体どうすれば乗り切れるのだろう」と途方に暮れてしまうこともあるかもしれません。
しかし、少しの準備と工夫を知っておけば、家族が体調を崩した時でも必要以上に慌てず、乗り切ることができます。この記事では、家族の体調不良時に家事・育児の負担を軽減し、少しでも心穏やかに過ごすための具体的な時短術をご紹介します。
【もしもに備える】体調不良になる前の準備リスト
いざという時に慌てないためには、日頃からの備えが非常に重要です。万が一に備えて準備しておきたいことをご紹介します。
1. 食料・日用品のストックを見直す
体調不良時は買い物に行くのも一苦労です。非常時用のストックとは別に、体調不良時に役立つものをリストアップし、普段から少し多めにストックしておくと安心です。
- 食事関連:
- レトルトのおかゆ、うどん、スープ類
- ゼリー飲料、経口補水液
- 果物の缶詰
- 冷凍うどん、冷凍ごはん
- 日用品関連:
- 使い捨ての食器やコップ(洗い物を減らせます)
- ウェットティッシュ、除菌シート
- ビニール袋(汚物処理やゴミの一時保管に)
- 体温計、冷却シート
可能であれば、お子さんの年齢や好みに合わせて、体調が悪くても食べやすい・飲みやすいものを把握しておきましょう。
2. 医療情報・連絡先を整理しておく
慌てている時ほど、必要な情報が見つからなかったり、確認に時間がかかったりします。
- かかりつけ医・休日診療所の情報: 診察時間、連絡先、Web予約の可否などをまとめておく。
- 保険証・お薬手帳: いつでもすぐに取り出せる場所に保管場所を決めておく。スマートフォンの写真機能で控えておくのも有効です。
- 頼れる人の連絡先: 実家、親戚、友人、病児・病後児保育サービスなど、いざという時に連絡できる人のリストと連絡先を準備しておく。
これらの情報は、家族間で共有しておくと、どちらかが不在でも対応しやすくなります。
3. 家族内での役割分担を話し合う
パートナーや、年齢によっては上のお子さんと、もしもの時の役割分担について事前に話し合っておくことは非常に効果的です。
- 誰が看病を担当するか
- 誰が他の兄弟姉妹の世話を担当するか
- 食事の準備はどうするか(テイクアウト、簡単なものなど)
- 家事は最低限何をするか
具体的に決めておくことで、いざという時にスムーズに連携できます。「困った時はこれをする」という共通認識を持っておくことが大切です。
【体調不良発生時】乗り切るための具体的な時短術
実際に家族が体調を崩してしまったら、以下の時短術を実践して乗り切りましょう。
1. 家事の「やらないことリスト」を作る
普段通りの家事を全てこなそうとすると、心身ともに疲弊してしまいます。この時期は「完璧」を目指さず、必要最低限のことだけを行うと割り切ることが重要です。
- 食事: 凝った料理はせず、ストックしておいたものや簡単な調理で済ませます。栄養バランスよりも、「食べられるものを食べる」を優先する時期と割り切ることも必要です。ネットスーパーや食事宅配サービスなども積極的に活用を検討しましょう。
- 掃除: 目につく場所や、感染拡大を防ぐための最低限の清掃(トイレ、洗面所など)に留めます。床掃除や念入りな片付けなどは、落ち着いてからで十分です。
- 洗濯: 汚れたものだけを洗う、乾燥機をフル活用するなど、干す・畳む工程を極力減らす工夫をします。
- 片付け: 散らかっていても必要以上に気にしない。病人の周辺や、他の家族が使う主要なスペースだけを整えるようにします。
2. 情報共有を効率化する
複数のお子さんの体調や、看病の状況を家族間でスムーズに共有するために、ツールの活用が有効です。
- 共有メモアプリ: 発熱の記録、食事量、薬を飲んだ時間、医師からの指示などをリアルタイムで共有できます。
- 家族向け連絡アプリ: パートナーや離れて暮らす家族にも状況を伝えやすく、サポートを得る相談もしやすくなります。
言った・言わないの行き違いを防ぎ、冷静な判断を助けます。
3. 家族の協力を最大限に引き出す
事前準備で話し合った役割分担に基づき、家族で協力して乗り越えます。
- パートナーとの連携: 看病の交代、他の子どもの世話、買い物など、具体的な役割分担を改めて確認し、互いの休憩時間を確保できるよう協力します。
- 年齢に応じた子どもの協力: 上のお子さんには、簡単な家事(自分の食器をシンクに入れる、ゴミをまとめるなど)をお願いしたり、下の子のお世話(絵本を読んであげるなど)を頼んだりすることで、親の負担は軽減されます。協力を仰ぐ際は、「ありがとう、助かるよ」といった感謝の言葉を忘れずに伝えましょう。
4. 外部サービスや公的支援の活用を検討する
どうしても人手や時間が必要な場合は、外部サービスに頼ることも視野に入れましょう。
- 病児・病後児保育: 自治体やNPOなどが運営しています。事前の登録が必要な場合が多いです。
- ファミリーサポートセンター: 子どもの預かりや送迎などを依頼できます。
- 配食サービスやネットスーパー: 食事の準備や買い物の手間を省けます。
- 民間の家事代行サービス: 予算に応じて、掃除や食事準備などを依頼できます。
これらのサービスを上手に活用することも、賢い時短・効率化の一つです。
【回復期】ゆっくりと通常運転に戻す工夫
家族の体調が回復してきたら、徐々に普段通りの生活に戻していきますが、ここでも無理は禁物です。
- 溜まった家事は計画的に消化: 一気に全てを元に戻そうとせず、優先順位を決めて少しずつ片付けていきます。
- 体調が回復した家族にも協力を: 元気になったお子さんやパートナーにも、できる範囲で家事や片付けを手伝ってもらいましょう。
まとめ:備えと割り切りで、家族みんなで乗り切ろう
家族の体調不良は予測できませんが、日頃からの備えと、いざという時の「完璧を目指さない」割り切りがあれば、慌てずに乗り切ることができます。
食事の準備や掃除などを簡略化したり、家族で協力したり、時には外部サービスに頼ったりと、ご紹介した時短術を参考に、ご家庭に合った方法を取り入れてみてください。
家族が体調を崩した時こそ、お互いを思いやり、支え合う大切な機会でもあります。これらの時短・効率化の工夫が、少しでもご家族の負担を減らし、看病に集中できる時間や、ご自身の休息時間を作る助けとなれば幸いです。家族みんなで協力し、笑顔で乗り越えましょう。